戦時下の困難の中を生きる「戦争と広島」を描いた作品だあるアニメ映画『この世界の片隅に』。
公開時の幾つかのコメントでは、つまらなかった、駄作、退屈だったなどの感想もちらほら見られ、酷評が上げられたりもしたようですが、視聴者の間では控えめに言ってもめちゃくちゃ良作で、ぜひ一度は見ておいたほうがいい!と言われる作品でもあります。
コメディアンであり映画監督としての顔も持ち合わせるビートたけし(北野武)さんからも、”このアニメの描写には敵わない”などの絶賛の高評価を受けていたようです。
今回は、忘れられないリアルな歴史について描かれた名作としても名高い、アニメ映画『この世界の片隅に』の評価や映画のあらすじを紹介していきたいと思います。
サクッと読むための目次
アニメ映画『この世界の片隅に』作品概要
映画『この世界の片隅に』は、こうの史代原作による、日本の長編アニメーション映画。
呉を舞台に、戦争中であっても、豊かにいきる主人公「すず」の姿を描いたストーリーとなっています。
監督と脚本を担当したのは、片渕須直。
映画は、2016年11月12日に公開され、当初は公開館数の少ない映画であったにも関わらず次第に規模が拡大し、興行収入26億円を突破した映画として話題で、じわじわと知名度を高めていきました。
また、この映画の製作にかかる資金はクラウドファンディングで調達したことでも知られています。
- 第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞
- 第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位
- 第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞
など数々の賞に輝いた作品となっています。
『この世界の片隅に』のあらすじ
広島に住む18歳の少女、浦野すずは、会ったことのない北條周作という男性と結婚したことから、呉へと移り住む。
すずは忘れているが、実は幼いころに二人は出会っており、周作がすずと結婚したのは、その幼いころの出会いが理由だった。
日々、絵を描いて穏やかに暮らしていた、素直だが芯の強い性格のすず。

彼女は突然、家庭を支える主婦となってしまうのだが、物資が少ない中でも、一生懸命に工夫をしながら毎日の食事を作る。
しかし、次第に戦争は熾烈さを増していく。
日本海軍にとって重要な拠点であった呉は米軍によってひどい空襲を受けてしまい、どんどんと街が破壊されていく。
それでも毎日を必死に、豊かに生きようとするすずだったが…。
評価は割れた?高評価レビューと低評価レビューについて

戦争をリアルに描いた作品として、多くの視聴者から”一度は見ておきたい”名作。ともいわれ公開映画館や興行収入を公開後の口コミベースで広げていった作品でもあり、2016年に最も見ておきたい映画として同年大ヒットを記録した『君の名は。』と比較される事もしばしば。
そんな、日本人なら見ておきたい映画とも言われ、反響も多い話題映画で海外に向けにも映画が公開されているにも関わらず、面白かった。つまらなかったなどの噂が話題になっている点が気になります。
声優の評価は分かれた?
今回のアニメの声を務めたのは能年玲奈さん。
モデル、女優業などで活躍し、映画やドラマなどでも活躍する彼女ですが、声優としての活躍はまだまだ珍しく、今回の『この世界の片隅に』での声優としての抜擢には賛否が分かれるかとも噂されていたようですが、経験の浅さを巻き返すようにもの凄く高評価を獲得したようです。
つまらないなどの低評価はデマだった?
『この世界の片隅に』のレビューを覗くとつまらない、面白くないといった関連のワードが出ますが、どうやら映画自体がつまらないのではなく別の理由から低評価の疑いが来ているようでした。
この世界の片隅に、はツイッター検索の枠に入れると後ろに つまらないってワードが出るんでなんとなくしょんもりしながら検索かけたら引っかかって来る結果がほぼほぼ「この世界の片隅には面白いとかつまらないとかそういうんじゃない」って言ってるツイートとそれに対してわかるって言っててほっこり
— 林田 (@ewokaku_zyumoku) 2017年3月1日
この世界の片隅に、面白いとかつまらないとかじゃなくて、見れて良かったなぁって。
— こんこ (@tkak0123) 2017年3月1日
多くのコメントなどを見ていると、つまらないや面白いといった噂の背景には、この『この世界の片隅に』の映画がもはやつまる、つまらないといった枠の外にある良質で見る価値のある作品で、もはや娯楽の範囲には属していないから面白いなどといった評価は必要がないという内容のコメントで賑わいを見せていたようです。
『この世界の片隅に』評価とオススメ度は?
Twitterや映画レビューサイトでは、『この世界の片隅に』に対する評価は、いずれも良いものばかり。映像、物語だけでなく、声や音楽に関する評判も上々で、特に主人公の「のん」さんは高く評価されています。
ハリウッドというと、大金をつぎこんだ娯楽大作というイメージがありますが、このTHE HOLLYWOOD NEWSの冒頭では、それを ”極端に退屈でつまらない” 作品と切り捨て、この世界の片隅にを、”知的で成熟した” 作品と好意的に評価しています。#この世界の片隅に #のん
— 言の葉 (@wpcgn3045) 2017年7月2日
- 「周囲の人が号泣しっぱなしだった」
- 「非常に良かった」
- 「最善の方法で表現している」
- 「素晴らしい」
などの声が挙がっています。
戦争映画が苦手な人でも、「この映画に関しては抵抗なく見ることが出来た」という意見もありました。
また、海外の公開においても、観客席からはすすり泣きが聞こえ、多くの人々によって賞賛されています。
『この世界の片隅に』は、国籍を問わず、多くの人の心に響く映画として一度は見ておきたいおすすめ度の高い映画ですね。