ドラマなどのテレビ番組を見ていると度々出てくるこの視聴率という言葉。
人気の番組が話題に上がるたびにテレビでも今回の番組の視聴率予想はこちら!!といった文字が出てきて、テレビをよく見る人にとってはこの「視聴率」は非常に馴染み深いワードではないでしょうか。
でも実際に、テレビ局がどの番組見ました??などと言って家を訪ねたり、街頭インタビューで手当たり次第に視聴番組を聞き回る。
なんてことは聞いたこともないし、されたことなんてないですよね。
じゃあ、一体視聴率って誰が見て決めているの?と疑問を持つ方は少なくないはずです。私もその一人でした。
今回は私が気になって仕方のなかった視聴率について、その知られざる調査方法や対象者の選び方について調べてみましたので、参考にしてください。
結構長いです(笑)
サクッと読むための目次
そもそも視聴率とは??
はじめにまず、視聴率とはなんなのかですが。
視聴率(しちょうりつ)は、あるテレビ番組をその地区のテレビ所有世帯のうち何パーセントが視聴したかを表す推定値であり、一つの指標である。視聴率には個人視聴率と世帯視聴率があるが、一般的に視聴率といえば世帯視聴率のことを指す。
ウィキペディア(https://ja.wikipedia.org/wiki/視聴率)
そのまま、まさに視聴された割合(率)なのですが、もっと簡単に例え話で言うと。
人が暮らしている家が100軒あるとして、その100軒に住むそれぞれの人がどこの放送局の番組を見ていたのかということ。
番組A,B,Cの中から番組Aを見た人が30人いたら番組Aの視聴率は30パーセントになりますね。
ざっくり言うとこんな雰囲気ですね、イメージ沸いたでしょうか?
これが分かる事により、皆さんが一体どんな事に興味を持っているかなどといった世の中の話題を探る事に役立っているんですね。
また、視聴率には世帯視聴率や個人視聴率という更に細かい分類分けで調査も実施されてるようで、分刻み、年齢ごとに分かれている。
歴史は意外に深かった?!視聴率測定の起源
調べ歴史上最も古くテレビという概念が誕生するのは1800年代。この頃はまだなんとか画像を電気信号に置き換えて送るという段階。
1843年 – スコットランドのアレクサンダー・ベイン、静止画像を走査し電気信号に変換して、電送する装置を開発
ウィキペディア(https://ja.wikipedia.org/wiki/テレビ)
日本における視聴率は記録に残っているものでは、1954年に「NHK放送文化研究所」が年に2回、訪問面接法による調査を開始したのが最初。
1955年には電通が年に4回、日記式のアンケートによる調査を開始した(電通による視聴率調査は1963年1月が最終。以後の調査は「ビデオリサーチ」へ引き継がれる)
ウィキペディア(https://ja.wikipedia.org/wiki/視聴率)
テレビ放送が日本で実際にスタートしたのが、1953年で徐々に放送される番組が増えていったようですが、当時はまだ、放送局各社による独自の視聴率調査が行われていたようです。
そこから徐々に業界内で共通の指標を持つといったニーズにより視聴率調査を行う第三者機関が設立となり現在の様式になったようです。
方法は一つじゃない?!視聴率調査の3つの方法。
一言に視聴率と言っても、気になるのはその算出方法、実際に調査に使われている方法について調べました。

ピープルメータ(PM)というシステム
世帯視聴率と個人視聴率を測定する方法。
家庭内の最大8台までのテレビの視聴状況を測定する。
視聴しているチャンネルの測定と、個人選択ボタンで、誰がその番組を見ているのかを調査する方法。
※一般的に視聴率とはこの世帯視聴率とのことです。世帯視聴率とは家という括りと考えてください。
オンラインメータというシステム
世帯視聴率を記録する
家庭内の最大3台までのテレビに接続したセンサーでその世帯がどんな番組を見たかを測定する。
日記式のアンケート
個人視聴率
調査対象世帯内での視聴状況測定。
調査員によって調査票が届けられ、対象者はテレビの視聴状況を記入します。
調査員が訪問し、視聴記録を回収します。
これらの方法で集めた情報が集計され、数値として出ているわけですね。
さて、ここまで読んでいただいているみなさん、何となく視聴率について分かって来たんじゃないかと思いますが、ここで私は二つの疑問を持ちました。
視聴率の調査依頼を選ぶ世帯で視聴率って変わるのでは??
録画して見たときは視聴率換算されてないの??
といった疑問。
安心してください!!調べました!!
いくら視聴率を計測といっても、普段あんまりテレビ見ないよ!!って人は少なからず一定数いるかと思います。
そんな場合でも、正確な視聴率を導き出せているというのは、ある手法によってもたらされているのです。
視聴率の出し方
ここはややこしいのですが、ざっくりとその全体像と手法についてまとめています。
統計学という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
アンケートなどを実施した経験のある方は実際に実践したり、耳にしたことがあるかもしれませんね。
視聴率の計算はこの統計学を用いて計算されるとされているようです。
ざっくりと言ってしまえば、確率を求めたい場合はいくつかの例を取り出して、その中のいくつが確率を求めたい事象に合うかを調べるわけです。
例えば今回の視聴率の場合だと。
視聴率カウンターを置いたテレビ(n個)のうち、いくつのテレビがその番組を見たか(x人)。についての番組を見た割合を計算すると…
番組の視聴率はx/n(x ÷ n)と計算できる。というのが確率計算です。
ただし、この方法の欠点は…
①サンプル数(設置した視聴率カウンター)が少なすぎると確率としての意味を成さない。
→例えば、100人中97人が見ていても、カウンター設置された3人の調査員が偶然番組を見ていなければ視聴率0%となってしまいます。
②調査する地域によりかたよりが出てしまう。
→例えばですが、学生が多い地域を選んでしまったらエンタメの視聴率が非常に高い、など。)
もっとも良い方法は、全てのテレビに視聴率カウンターをセットして調べれば完璧なんですよね。
でも、人口1億3000万人弱の日本でそれは物理的にも非常に困難ですよね。
これをできるだけ少ない調査数でできる限り正確な視聴率を割り出すために、ランダムサンプリングという方法が使われるのです。
寮、学校、役所などの多くの人が見ているがあまり番組を選択できない場所や、テレビ業界の関係者のいる世帯を除いた世帯を対象に番号をつけていき、その中から無作為(ランダム)に調査する世帯を選び抜いて調査依頼を掛けていきます。
ランダムサンプリングの無作為さによって、多少の誤差はあれど、よほど大きく揺るがない正確な視聴率が求めることができるということになります。
あくまでランダムであることが非常に重要なのです。大事なことなので2回言う(笑)
しかし、このランダムサンプリングには、対象のサンプルがとても多い時(今回は個人や世帯)調査に必要なコストなどの問題もあり実現が難しいという欠点がある。
そのための改善策として、膨大なサンプルから大きなカテゴリー(県や市)を作り、次に中カテゴリー(区や町)といったカテゴリーをつくる。(段階抽出法、系統抽出法など)
こうして日本全国対象のランダム抽出ではなく、ある程度絞られた範囲での調査が可能となり調査に掛かる移動などのコストが抑えられ、結果として調査できるサンプル数を拡大し、より情報の質を高めていくことができるのです。(サンプル数は多ければ多いほど精度は上がります)
今は、日本国内の27地区で6900世帯を対象に調査が行われているようです。
現在の調査対象世帯数やエリアについては、専門の調査機関の公式ページ(http://www.videor.co.jp/rating/wh/03_hyo.htm)で詳しく書いてあります。
この記事を書く際にも参考にさせてもらいました。
視聴率、なかなか奥が深いです。
録画した場合の視聴率について
ここ最近(と言っても少し前)から急速に録画などの記録装置が普及しましたよね。
それによって従来のような形でリモコンで操作して見ている番組を選択するなんてこと外出時は物理的にできなくなりますよね。
そうなってくると、上に挙げたような従来の調査方法では当然その確率に関して計測不可能な世帯が出てきてしまう可能性があるわけです。
そこで、もう一つ新たに生み出されたのがタイムシフト視聴率。
このタイムシフト視聴率の導入により、録画装置にカウンターを設置してタイムシフト視聴率なるものを弾き出す取り組みも行われています。
これによって、録画しておいて後で見る。といったような近年の多様なライフスタイルにも対応して、総合的な視聴率を求めることができそうですよね。
ただ、一概に言えないのが、録画はしても見たくて録画したのかそれとも本当に見たい番組があって、こっちも見たかった。
昔であれば視聴を諦めたような場合にでも録画率が反映されてしまうのではないか?
視聴者の思惑までは一体どう判断していくのか、難しそうですね。
3つのチャンネル同時録画!!とか最近ありますもんね。
録画したけど結局見ないで削除してしまったなんてケースも考えうることができます。
この場合の視聴率も何かしら反映されているのか非常に気になるところでありますが、集計に関しては関係者外秘として明かされてはいないので真相を語ることはできません。
ちなみに、2016年10月から関東地区へタイムシフト視聴率測定の導入とその調査仕様が変更になりましたよね。
生活形態の多様化やそれに合わせるために開発された様々な便利グッズやサービス、それによって従来のシステムもより複雑に進化していくことなのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
一般的にはその番組がいかに人気かといったような指標として使われる視聴率。
一方で、その番組の作った映像がどれだけの人に見られているかによってCMを作りスポンサーとして広告代を支払っている企業へのアピールポイントとしての役割を持つこの視聴率。
気にはなるけど、内容がなかなか難しくて理解できないといった方に少しでも参考になるように大まかにですが、自分で勉強してみた結果をまとめてみました。
最後に
ネットでいくつか目に入ってきた「調査協力のお礼」についても気になったので考察してみました。
視聴率の調査の協力をお願いします!
と言われても、はい!します!という人もいれば、めんどくさいと思ってしまう人もいるかもしれませんね。
見てる番組をいちいちボタンを押して報告しないといけなかったり、アンケートだったら記入といったような作業があるわけです。
調査ということでボランティアのような協力といった形になるとのことですが、協力に対する多少の報酬といったものもある。と噂がありますが、確信のある資料は見つからなかったので、実際に調査に協力した方のみが知り得るといったことになるのでしょうね。
長くなりましたが、見ていただいた方のお役に少しでも立てていれば嬉しいです。
今期、高視聴率を記録している話題のドラマや、高視聴率が期待されている次期のドラマのあらすじや出演者について調べた記事も合わせてご覧下さい。
2017年1月スタートのドラマ
フジテレビ系 月曜9時 『突然ですが、明日結婚します』
フジテレビ系 火曜9時 『嘘の戦争』
日テレ系 水曜10時 『東京タラレバ娘』
2017年4月公開予定ドラマ
フジテレビ系 木曜10時 『人は見た目が100パーセント』
日テレ系 土曜10時 『ボク、運命の人です。』
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